光と電気の同時計測による1ナノ粒子のダイナミクス

ナノ流路やナノ細孔は、赤血球、白血球、ウイルス等を、イオン電流変化で検出するデバイスとして実用化されているものもあるナノデバイスです。これらのデバイスでは、ナノ流路やナノ細孔に検出物が入ると、検出物に応じてイオン電流が変化します。

この原理を使うと、100KHz以上の高速で1個の検出物が識別され、その流動ダイナミクスが推定されますが、統計的なイオン電流変化を基準に判断されるため、真に1個の検出物を識別している直接的な証拠は与えられません。一方、ナノ流路やナノ細孔の中を流動する検出物の個数と流動ダイナミクスは、顕微鏡で観察されますが、広域な観察は100Hz以上の高速で行えません。

そこで、電気計測と光計測を組み合わせることで、1個の検出物の識別と流動ダイナミクスの高速検出を実現しました。

開発した同時計測法を用いると、統計的に得られるイオン電流変化が、確かに1個のマイクロ粒子のイオン電流変化であることが実証され、さらに、イオン電流変化では予測出来なかった複雑な微粒子の流動ダイナミクスが明らかにできました。

 

 

図. 1個の粒子の流動ダイナミクスを調べる光と電気の同時測定の原理図.

文献 Scientific Reports 3 doi: 10.1038/srep01855 (2013).

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